生理痛のある人の割合
不妊症の女性の52%に子宮内膜症が認められたという報告があります。
子宮内膜症の女性のうち、およそ90%が生理痛を訴えています。
最近の大規模なインターネット調査(対象:生理のある15歳以上50歳未満の女性1,972人 内訳:10代473人、20代478人、30代473人、40代448人)で、
『約6割の女性が生理痛に悩んでいる』ことがわかりました。さらにその半数が10代から生理痛に悩んでいることもわかりました。(ファンクショナルマッサージ治療室調べ)
痛み止めの薬では根本原因は解決しません。
もし痛み止めで解決するなら、こんなに多くの女性が悩み続けていることはなかったでしょう。
生理痛のタイプによって原因もアプローチも異なる
あなたは生理痛はありますか?
生理痛があるから絶対妊娠できないというのではありません。
ですが、生理痛からある身体の状態を読み解くこともできます。
- ① 生理が始まってから痛い→生理による子宮平滑筋の収縮から起こる痛み
子宮の血流が悪いから起こる痛みです。
子宮の血流を改善して、良い状態を癖付けてあげることが重要です。 - ② 生理前から痛い→炎症由来の痛み
プロスタグランジン(PG)やブラジキニンなどの発痛物質が出やすい体質になっています。食事など栄養学的なアプローチが必要なケースもあります。
1と2は原因が異なるので、必要なアプローチも変わります。
1と2のどちら(あるいは両方)の生理痛なのかによって、身体がどのような状態なのかある程度知ることができます。
また、子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症などは女性ホルモン(エストロゲン)依存性に症状が悪化しやすいです。ホルモン様作用をする化学物質なども注意が必要です。
漢方で生理痛を改善
漢方薬で生理痛が改善することは多いです。
特にお血という『血流が悪い状態』を改善する目的で作られた処方が多く、有名なものとしては、桂枝茯苓丸、桃核承気湯などがあります。
ですが、実は病院では使われないけれど有効なものも複数あります。
漢方は服用する人の体質(漢方では“証”と呼びます)に合っていることが重要で、体質が変わった時点で服用する漢方が変わることが普通です。
ですので、体質を確認することなく同じ処方を延々と出し続けることはありません。
そのため、体質を継続して診てもらう必要があります。
子宝鍼灸で生理痛を改善
また、子宮の血流を改善するのは鍼灸も非常に得意です。
不妊症、月経不順、生理痛、冷え症、更年期障害などの産婦人科領域を始め、複数の領域でWHOによって鍼灸治療の適応症と認められています。
ひらた鍼灸治療院の子宝鍼灸に通っておられる方は、妊娠前に生理痛が楽になったという人がほとんどです。
生理痛があると不妊体質になりやすい理由もあります。(この理由も改めて記事にします)
漢方と鍼灸の効果の違いも、改めて記事にしますね。
記事を書いている人 平田泰之
富山県黒部市で不妊症をはじめ、生理痛・妊娠・出産後のケアなど女性のライフサイクルに関わる身体の悩みを40年間専門にしているひらた資生堂薬局の二代目。ひらた鍼灸治療院院長。
薬剤師・鍼灸師・こうのとり鍼灸師・ONP認定栄養カウンセラー・睡眠健康指導士上級・婦人科セラピー協会会員・日本生殖医学会会員・日本不妊カウンセリング学会会員
ひらた資生堂薬局は皆様のおかげ様で
全国実力薬局100選 漢方相談部門・不妊子宝部門
両部門で北陸で唯一7年連続受賞中