卵胞が育つには

女性の一生の排卵数は約500個

 

女性はお母さんのお腹の中にいる時から次の命を育むための卵胞を持っています。

妊娠5~6か月で700万個の原始卵胞

出生時には200万個の卵母細胞(一次減数分裂前期まで分化した)

思春期には20万個の卵胞 を持っていると言われています。

 

卵胞がしっかりと成熟するのは思春期以降

 

実は、原始卵胞は胎児期から常に発育しています。

ただ、思春期前にはゴナドトロピン(FSH、LH)が分泌されないため、卵胞の成長は途中で止まり閉鎖卵胞になってしまいます。

思春期以降はゴナドトロピンが分泌されるため、卵胞発育が継続し、問題がなければ成熟卵胞が作られます。

文献によって差はありますが、卵胞の成長に100~120日かかるとされています。

卵胞の成長は、一般的には卵胞刺激ホルモン(FSH)依存性とされていますが、

卵胞の成長過程すべてがFSH依存性というわけではありません。

ゴナドトロピン(FSH)非依存性期間・・・・・原始卵胞から前胞状卵胞

ゴナドトロピン(FSH)依存性期間・・・・・・前胞状卵胞以降

特にFSHの影響を強く受けるのは、月経直前から排卵までの約20日間です。

 

卵胞が育つために必要なこと

 

FSHなどのホルモンを卵巣に届けてくれるのは血流です。

ホルモンだけでなく、酸素・栄養も血流によって運ばれます。

卵巣の血流が悪い状態だと、酸素・栄養・ホルモンは十分届かないことになります。

卵子にはミトコンドリアが10万~20万個存在するという話があります。(他の細胞には数百~数千個。個人差が大きいと考えられます。)

卵子は受精後、細胞分裂を繰り返し、胎児の身体を作っていきます。その際にものすごいエネルギー(ATP)が必要です。

そのために卵子には他の細胞とは桁違いのミトコンドリアが存在すると考えられます。

ミトコンドリアがしっかり働くためには酸素は必須です。

それと、普段からミトコンドリアが働く習慣が必要です。

ミトコンドリアに限らず、身体の機能は、使わなかったら衰えてしまいます。

例えば、筋肉がわかりやすいでしょう。

筋肉は普段から使わないと衰え、機能低下を起こし、筋肉が痩せてしまします。

学生時代に激しい運動をしていた人も、運動しなくなれば筋肉は徐々に落ちていきますよね。

ミトコンドリアにも同じことが言えます。

普段から卵巣への血流が良いことが重要なのです。

 

まとめ

 

卵胞が育つためには、ゴナドトロピン(FSH、LH)が必要です。

そのホルモンを届けてくれるのは卵巣への血流であり、その血流によって酸素・栄養も届きます。

その酸素・栄養によってミトコンドリアは働くことができ、卵胞の成長の段階から卵子もその影響を受けると考えられます。

妊娠の準備の段階で、卵巣への十分な血流が担保されていることが重要です。

 

 

記事を書いている人 平田泰之

富山県黒部市で不妊症をはじめ、生理痛・妊娠・出産後のケアなど女性のライフサイクルに関わる身体の悩みを40年間専門にしているひらた資生堂薬局の二代目。ひらた鍼灸治療院院長。

薬剤師・鍼灸師・コウノトリ鍼灸師・ONP認定栄養カウンセラー・睡眠健康指導士上級・婦人科セラピー協会会員・日本生殖医学会会員・日本不妊カウンセリング学会会員

 

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