チョコレート嚢胞は子宮内膜症の1つです。
子宮内膜症患者の17~44%はチョコレート嚢胞を合併すると言われています。
子宮内膜症については↓
卵巣チョコレート嚢胞とは
卵巣に発生した子宮内膜様組織により、月経のたびに赤血球の滲出や貯留が起こります。
卵巣内の血流減少、周囲の組織との癒着
および炎症などが原因で
卵胞の発育及び排卵障害が生じます。
そのため、卵巣チョコレート嚢胞を持つ50%の方に不妊を認めると報告されています。
卵巣の腫大が起こり、卵巣予備能の低下がみられます。生理痛も強いです。
年齢が40歳以上もしくは嚢胞直径が10cm以上の場合は、卵巣癌の合併率が急増すると言われています。
チョコレート嚢胞の妊娠への影響
チョコレート嚢胞があると、卵胞の発育障害・排卵障害が起こり、
採卵数は有意に減少し、卵巣刺激に対する反応性も低下します。
チョコレート嚢胞の存在自体が卵巣にダメージを与え、
手術を行うことでさらに卵巣予備能は低下します。
まとめ
チョコレート嚢胞は子宮内膜症の1種です。
卵管を逆流した経血が卵巣にかかったり、
卵巣に子宮内膜様組織が発生したりが原因と考えられています。
先ほど記載した通り、
「卵巣内の血流減少、周囲の組織との癒着
および炎症などが原因で卵胞の発育及び排卵障害が生じます。」
この中で、
『卵巣内の血流』は改善を促すことは可能ですし、
『炎症が起こりにくい体質』に変えることは可能です。
『卵胞の発育』も条件を整えれば改善していくのが当然です。
チョコレート嚢胞と診断されたからといって
妊娠をあきらめる必要はありません。
まだまだ出来ることはあります。
チョコレート嚢胞と診断されたけれど、
「妊娠しやすい身体づくり」の結果、
妊娠できた方は何人もおられます。
あきらめずに、ご相談下さい。
記事を書いている人 平田泰之
富山県黒部市で不妊症をはじめ、生理痛・妊娠・出産後のケアなど女性のライフサイクルに関わる身体の悩みを40年間専門にしているひらた資生堂薬局の二代目。ひらた鍼灸治療院院長。
薬剤師・鍼灸師・コウノトリ鍼灸師・ONP認定栄養カウンセラー・睡眠健康指導士上級・婦人科セラピー協会会員・日本生殖医学会会員・日本不妊カウンセリング学会会員
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