不妊治療の全体像~早く妊娠できるかどうかの決定的な違い~

早く妊娠できるかどうかの決定的な違い

 

日本産科婦人科学会によると、2019年に高度生殖補助医療で出産された児の数は60,595人となり、約14人に1人が高度生殖補助医療によって産まれてきたという計算になります。

当店でも毎年多くの女性が妊娠されているのですが、

早く妊娠される女性と、なかなか妊娠に至らない女性で傾向があります。

この2者を分ける決定的な違いは何でしょうか。

 

それは、『不妊治療の全体像を理解して妊活に取り組むかどうか』の違いです。

 

生殖医療では年齢が重視される

 

生殖医療において、4〇歳の女性の妊娠率は、体外受精なら〇〇%、顕微授精なら□□%、凍結胚移植なら△△%

このように年齢によって考えられるのが一般的です。

統計データを基にした客観的な数字に見えますが、果たしてそれがすべてでしょうか?

同じ年齢の女性でも、PCOSの方もおられれば、内膜症、チョコレート嚢胞、子宮筋腫、子宮腺筋症などの方もおられます。

専業主婦の方もおられれば、夫婦共働き、親の介護で日常的に睡眠不足、疲労困憊の方もおられます。

様々な体質、社会的な状況の方がおられるのが当たり前です。

年齢を基準にしたデータはもちろん参考になります。

ですが、あなたと同じ体質、同じ環境の方の治療成績というわけではありません。

 

多くの人が誤解していること

 

病院・クリニックでの不妊治療は、スクリーニング検査を受け、不妊原因に応じた治療をします。(詳しくは改めてまとめます。)

ここで認識して頂きたいのは、『不妊治療も体の機能を前提とした治療』だということです。

ホルモンと自律神経の中枢は脳ですし、体に備わった受容体に作用する薬を使って卵胞の成長を促したり、排卵を誘発したりします。

卵巣刺激、排卵誘発も黄体ホルモンの補充も生体の足りない働きを補ったり、

コントロール(すごい技術だと思います)していますが、体の機能に働きかけています。

 

不妊治療によって無事出産まで至れるご夫婦は確かに増えていますし、とても喜ばしいことです。

ですが、高額な体外受精を5回以上繰り返しても着床できなかった、一度も妊娠判定が出ていない方も何人もお会いしてきました。

「卵胞が育たない」「着床できない」「分割が途中で止まってしまう」「流産を繰り返しています」etc…

もし、あなたがそのような状態なら、一度立ち止まって不妊治療の全体像を確認してください。

 

不妊治療の全体像

ピラミッド型で表現しましたが、下に位置しているほど、より基礎的で、上に乗っている項目を支えています。

不妊治療でなかなか結果が出ない方は、何とかしたくて、インターネットで情報を集め、

妊娠するのに良さそうな妊活サプリを求める傾向にあります。

心情は理解できます。一見、とても合理的です。

サプリメントでたまたま必要な栄養素や成分を補えていたなら上手くいくかもしれません。

ですが、「万人に効くサプリメント」「これさえ飲めば妊娠するサプリメント」は存在しません。

妊活サプリを飲んでも、「卵胞が育たない」「着床しない」「流産を繰り返す」人は大勢います。

そういった方は、ピラミッドの下3段を見直す必要があります。

事実、当店では(鍼灸院の子宝鍼灸を含め)、

  • 『卵胞の成長が良くなった』とクリニックの先生に言われました
  • 初めて着床できました
  • 今回は流産せず、何とか安定期に入りました

このようなお声はよく頂いています。

そのために必要なのは全体像を理解して、必要なアプローチをすることが重要です。

 

漢方薬でのアプローチ

当店は不妊・子宝相談を含め、婦人科領域の漢方相談を40年以上実践してきた東洋医学の専門家です。

今までの膨大な症例を見直し、分類した結果から、漢方薬の位置付けは次のように考えています。

不妊治療の全体像の一部

毎日服用することで、服用期間中の持続的な体質改善を試みます。

漢方薬の服用中に味覚が変わったり、体質に変化が起こる場合も多く、その時々の体質によって服用いただく漢方薬は変わります。

『これさえ飲み続ければ妊娠する』ような漢方薬は存在しません。

カウンセリングの都度、体調に変化があった場合はお教えくださいね。

子宝鍼灸の役割

ひらた鍼灸治療院の子宝鍼灸は、上のピラミッドの「身体の機能」にアプローチし、強力に変化を促します。

漢方薬より効果の体感が早く、少しでも早い体質改善を望む方は子宝鍼灸を受けることをお勧めします。

国家資格を持ち、身体の機能を熟知した鍼灸師が施術しますので、安心して体験してみて下さい。

 

栄養の重要性

漢方薬もサプリメントも食事の代わりにはなりません。

食事はあなたの身体を作るもので、妊娠中はあなたの食事から赤ちゃんに栄養をあげることになります。

栄養状態、お身体の状態によっては体を作る(同化)より壊す(異化)が強くなっていることがあり、

この状態では妊娠は難しいケースがあります。

詳しくは改めて記事にしますが、

妊娠し、お腹の中の子が大きくなるというのは、

身体を作る、タンパク合成をしていることを意味します。

つまり、先ほど述べた「同化」が大切ということです。

「質の良い葉酸をサプリメントで摂取しておけば大丈夫」みたいな簡単な話ではないです。

 

まとめ

あなたはピラミッドのどこに問題がありますか?

適切なアプローチはできていますか?

改善が必要だと思われる方は

お気軽にご相談くださいね。

記事を書いている人 平田泰之

富山県黒部市で不妊症をはじめ、生理痛・妊娠・出産後のケアなど女性のライフサイクルに関わる身体の悩みを40年間専門にしているひらた資生堂薬局の二代目。ひらた鍼灸治療院院長。

薬剤師・鍼灸師・こうのとり鍼灸師・ONP認定栄養カウンセラー・睡眠健康指導士上級・婦人科セラピー協会会員・日本生殖医学会会員・日本不妊カウンセリング学会会員

 

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